今日は父の日。
SNSでは「ありがとう」のメッセージがあふれていて、
ふと、私の父のことを思い出しました。
病院やスーパーで、言い合いをしながらも一緒に買い物をしている老夫婦を見かけると、
「生きていたら、お父さんとお母さんもこんな感じなのかな」
とニコニコしてしまいます。
私の父は、16年前に胃がんで亡くなりました。
最後まで「生きたい」と言い、弱音を吐かずに過ごした人です。
その言葉の強さや、姿勢のたくましさは、息を引き取る前の日まで変わることはありませんでした。
今思うと、本当に強くて、尊敬できる人でした。
あの頃の私は、まだまだ若くて、父の想いをどこまで感じ取れていたのか、わかりません。
そして今の私はというと、
少しうまくいかないことがあると、落ち込んでしまうことも多くて。
「何やってるんだろう、私」って、思ってしまう日もあります。
でも――
こうして元気で過ごせていることが、どれだけありがたいことか。
そう思えるようになったのは、父が「生きたい」と言いながら過ごしていた姿を、今も胸の中に覚えているからかもしれません。
元気でいることに、あらためて感謝しながら、
あの強い背中に、少しでも近づけたらいいな。
そんなふうに思いながら、今日は静かに、父のことを想う一日でした。